2012年野馬追を終えて

皆さん、
こんにちは。
お変わりはございませんか。
暑い日が続きますね。

すでに8月に突入! 世の中は間もなくお盆休みなんです!
今年はまだ一日もお休みが取れていないので、
どこかで空でも眺めポカーンとできる日があると良いなと思って至ります。

さて、先月末、相双地区毎年恒例の「相馬野馬追」に昨年に引き続き、
行って参りました!
今年は海外の番組を制作するチームの一人として、参加をさせて頂きました。
始発で新宿スバルビルを出発。
直前まで作業していた仕事をスタッフに引き継ぎました。
さあ、四日間の遠征が始まります。

お仕事仲間と、初めましての大阪の制作者と三人で出発!
現地に着くや否や、雲雀が原で大阪チームと合流!
大阪チームのディレクターやカメラマンと合流をして、
現地のシミュレーションやアングルの擦り合わせをしていきます。
現地の方々も早々に朝から騎乗の練習をしておりました。

初日は、大阪チームと深夜まで懇親会。
山形に酒造を移された壽を堪能しながら、26時までわい
この行事を知ることになったのも震災が起きた直後に南相馬市に出向くことがきっかけでした。
それまでは南相馬の地理的な位置もおぼつかないまま、この地区独特の馬文化や伝統を知り、
すぐ近くでは、津波による被害を受け、放射能汚染で生活がままならぬ状況の中、
たくましく生き続け、土地を愛する方々がいらっしゃることに、
まず自分は驚きと同時に、自分はなんて緩やかな生活を送っているんだろうと、
半ば恥ずかしくなるような思いでした。


二日目も明朝から出発し、取材を開始!
昨年は出馬できなかったが、今年は出馬される方、
長年野馬追に参加してきた方が、今年は息子が晴れの舞台に初参加される方など、
皆さん思いやじょうきょうは

相馬中村神社では、
本番間もなくの空気が漂っておりました!
昨年は初日から入った相馬でしたが、
今回は前日祭から入らせて頂きました。
総大将による訓示や空砲での射撃や相馬太鼓の演奏や舞踊など
とても見応えのある内容でした。

相馬高校の学生さんたちによる相馬太鼓の演舞披露がありました!
力強く、エネルギーに満ちた響き。

今年は2週間前に相双地方に入れたため、野馬追の本番が行われるまでの
当人たちの過酷な練習や、意気込みや気持ちの変化、
はたまた家族の温かい支えなどを間近で拝見することができました。

三日目も明け方前に宿舎を出発しました。
午前三時から出馬の準備をされておりました。
9才の若い騎馬武者も勿論3時起きです。
玄関先では、出陣に向けて、大きなかけ声で挨拶をされておりました。
昨年は出陣がなかった中之郷・太田神社付近より。
400頭以上の騎馬武者が街中を練り歩いていきます!
本年の総大将は相馬市長の立谷氏
昨年の震災慰霊の年から、今年は復興元年として立ち向かう現地の方々の意気込みは、
私たち都会の環境ではなかなか接せられない生き様を感じました。


相馬野馬追二日目は、螺役たちが三社妙見神社の神輿に対して
拝礼の法螺貝を鳴り響かせます。
時間は午前4時。
今年は甲冑競馬が復活しました!
間近で観させて頂きましたが、すごい勢い!
神旗争奪戦も初めて現地で観ました。
高々と打ち上げられるご神旗は清々しい。
無数の騎馬武者が一斉に走り出す姿は圧巻です。
野馬追二年目を体験して、感じたのは、
家族の繋がり。
親から子どもに、馬を通じて騎乗の仕方をならい、朝早くから親子共々、
練習に向かい、馬と慣れ親しみ、人馬一体となって生活を共にする。
そんな都会では決して観られない姿が相馬地方には残っておりました。
そこには、家族との繋がり、先祖大体への畏敬の念、
そしてこれからの子孫に対して文化・伝統を継承していこうとする想いが
生活の節々に脈々と流れていることでした。
何より、相双地方の方々は温かい。
被災をされたにも関わらず、外部の私たちを温かくもてなしてくださり、
気遣いや挨拶を欠かさない姿勢に大変感銘を致しました。
人が生きるというのは、決して一人では生きることができません。
家族との繋がり、そして家畜、動物との繋がりがあって、
初めて、人間は生かされるのだと思います。
今、私たちに必要なものはいったいなんなのでしょうか。
お金の豊かさでしょうか。豊富なエネルギーの生活でしょうか。発達した情報の伝達量でしょうか。
それらは確かに素晴らしい。
ですが、私たちは元来、そんなものが無くとも、精神的に豊かに生活をしてきたはずです。
時代は流れ、文明は発展し、過去に戻ることはありません。
そんな中、古来の人間が大切にしてきた、家族との絆や、生活の知恵、
そして他の生き物への感謝や配慮は、現代の日本人が大きく忘れていきがちなものだと思います。
いくら高度な学習をせども、貨幣主義に走ろうとも、
心の育たない文化は衰退するのではないでしょうか。

現在、日本はそんな過渡期の重要なターニングポイントにあると思います。
だからこそ、変えていくべきものは、大きな組織構造でも、過去の遺物でもなく、
私たち一人一人が社会とどう接していくべきかという意識の変革だと感じてなりません。

震災がなかったら、私はこの野馬追を自分の目で観ることは無かったかと思います。
この一年、自分にとっても大きな意識の変革の年でした。
それに気付いたのは、
自分と接してくれた仲間たちや震災を受けた方々との想いに他なりません。


最終日、意気投合した仲間達と食べた中華。
昨年、同志と食べた中村神社近くの料理屋さん。
話しかけた店員さんが、どこから来たんですか? と尋ねてきたので、
東京ですと、応えると、私も東京に行きたいと話してました。
東京よりもこの土地の方が何十倍も魅力ですよと、思えてしまうのは、
やはり外の人間だからこそなのでしょうか。
来年も是非、野馬追に出向きたいと思いました!
福島の方々との想いは、一心同体である気がしてならない数日間でした。

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